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『伊賀松風荒木傳四・解讀』
原本の著者、刊行年は不明。讀み取り專用ワードファイル
税抜き定價・五千圓
本書は劍豪荒木又右衞門を主人公とした講談『伊賀松風荒木傳(いがのまつかぜ・あらきのつたへ)』の手書き本、第四巻の解讀を試みたものである。本書の原本は第四があるのみで、全體の姿は判らない。しかもこの巻の全體が下部を著しく損傷してゐて、すべての丁の行末は不明であり、殘存してゐる丁の最後の文章も途切れてゐるので、第四の以下の缺落の程度がどれほどかも不明である。
原本は和紙二つ折りで、表紙を含めて十五丁。天地は約七寸六分(二十三センチ)、左右は五寸七分(百七十三ミリ)で、二个所を紙縒{こより}で綴ぢてゐたやうだが、下方の紙縒は脱落してゐた。
この第四で語られる話は、又右衞門の弟子の喧嘩屋五郎右衞門、ただし本書では五郎左衞門と表記されてゐる、が森嶋伴十郎に闇討ちされ、五郎左衞門の息子が荒木又右衞門の指導の元で敵討ちをする場面である。
この電子書籍では原本をページごとに縮小畫面で示し、原文をパソコン登録文字で再現し、その讀みと意味を示した。
行末の缺落部分は、適宜補つて讀んだが、出來るだけ穏當な推測を心懸けた。原書はすべて往事の草書體で書かれてゐるので、仮名文字も含めてその多くの書體はパソコンの字書に登録されてゐない。原文を表記する場合、それらの假名書體は、元の漢字を、また登録されてゐない漢字や書體は、出來るだけ何の文字の草書かが判るやうにした。原文の讀みを示す場合は、現代風の表記も用ゐて讀みを示した。原文の意味を示す場合は、必ずしも原文の直譯を心懸けたのでは無く、話の内容の理解を心懸けた。解讀に當り參考事項や追加事項を書き添へた。
原本のページの例。電子書籍では文字が讀める程度に縮小して掲載してゐます。

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○平成二十九年六月二十日、掲載。
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有限會社與野書房 平成二十九年
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